MOMOSHIKI 037
037

秋風に

パッとはじける草の露。

それはまるで

糸の切れたネックレス。

野原に光る真珠の玉だよ。

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■ 元歌
白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
■ 元歌作者

文屋朝康(生没年未詳)

■ 解説

 文屋朝康は古今集成立前、九世紀末の歌壇の代表的歌人。六歌仙の一人である文屋康秀(022番)の子。父と同じく官位には生涯恵まれなかった。
 出典は後撰集。高速シャッターで捕えた瞬間写真のような歌。古今集には「秋の野に置くしらつゆは玉なれやつらぬき掛くるくものいとすぢ」というやはり朝康の歌があって、こちらはちゃんと糸が繋がっているわけだ。それにしても親子で秋風が野原に吹いて来る歌だなんて、おもしろいねー。

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