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今はもう涸れてしまった滝。
だけど、時が流れても
その名前を覚えているよ。
そして今でも
水の音が聞こえてくるんだ。
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| ■ 元歌 |
| 滝の音は 絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞えけれ |
| ■ 解説 |
大納言公任は関白太政大臣藤原頼忠の子。著書も多数ある一条天皇時代の文化の中心人物で、漢詩・和歌・管弦のいずれにも優れ、「三船の才」と呼ばれた。
出典は拾遺集。この歌の滝は、以前は嵯峨天皇の離宮だった京都大覚寺の滝で、公任が大覚寺を訪れた時は、もう滝はほとんど涸れていたが、水が流れていた嵯峨天皇の時代を偲んで詠んだ歌。毒にも薬にもならない歌だけど、嵯峨の別荘に貼る百人一首だからこそ、定家はこの歌を“ご当地ソング”として選んだと思う。 |