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夜明け。
霧のベールの隙間から
川瀬の網代木がひとつ
またひとつ
静かに現れる時。
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| ■ 元歌 |
| 朝ぼらけ 宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木 |
| ■ 解説 |
権中納言定頼は、大納言公任(055番)の長男で歌の才能は父譲り。しかし彼は小式部内侍(060番)をからかってペチャンコにされた男だ。小式部に対して“ホの字”だったというウワサも。定頼はけっこうなプレイボーイのおぼっちゃんで、大弐三位(058番)や相模(065番)にもちょっかいを出しているらしいよ。
出典は千載集。「網代木」は冬にアユの幼魚を捕る網を張るために川の中に立てた杭。時間の流れが見た目によくわかる風景だ。私の実家も川霧の名所で、こいう風景はなんともなつかしい。
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